鎌倉潮風だより

 

 

もくじ

その21 稲村ヶ崎からの風景

その20 高徳院の阿弥陀如来像 new!

その19 江の電

その18 寿福寺の参道

その17 甘縄神明神社 奥の院

その16 源平池の蓮の花

その15 裁許橋(西行橋)

その14 逆川

その13 琴弾橋

その12 妙本寺の参道

その11 浜の大鳥居跡

その10 長谷観音からの風景

その9 永福寺跡

その8 白旗神社 藤沢遠足

その7 元鶴岡八幡宮

その6 材木座海岸

その5 報国寺の竹の庭

その4 やどり木

その3 段葛

その2 由比ヶ浜海岸

その1 八幡さまの大銀杏

その8 白旗神社 藤沢遠足篇 

白旗神社 藤沢遠足篇

 

 先日、藤沢に用事があった帰り道に、源義経が祀られている白旗神社に行ってきました。鶴岡八幡や西門にも頼朝を祀った同名の神社がありますが、今回は藤沢にある白旗神社のお話です。この神社の前には白旗川が流れています。半ば鉄骨で覆われていて、暗渠にする寸前のような様相ですが、この川辺に義経伝説が残っています。1189年、平泉衣川での自害の後、義経の首は腰越まで運ばれ、首実検の後、浜に捨てられました。ところが夜の間に片瀬の波間を漂い、上げ潮に乗って境川を遡上、支流である白旗川の川辺に漂着し、里人によって清められて葬られたらしいのです。その話を聞いた頼朝の命で、白旗神社と名を改め義経を合祀したのですが、神社HPの年表によると、義経合祀は1249年。衣川から60年経過した、頼朝の死後のようです。
 さて、境内は厳かな雰囲気で、微かに雅楽の調べも聴こえます。笹竜胆(ささりんどう)が配された社殿には義経らしい華やかさがあり、傍らには弁慶にまつわる力石も置かれています。複数の歴史的理由から、義経の死には疑問が残るのですが、義経伝説の残る土地にはせつない雰囲気を感じてしまいます。
(リラ自然音楽研究所から電車乗り継ぎや徒歩を合せて、約50分ほど)

<道案内>
大船で東海道線(下り)に乗り換えて藤沢へ、さらに小田急線(各駅停車・上り)に乗り換えて1つ目の駅「藤沢本町」下車、徒歩7分ほど。駅を出て、商店街を左方向に歩いて行くと、大通り(国道467)に出るので更に左折して歩いて行くと、右前方に真っ白な鳥居が見える。近隣に、義経首洗井戸や首塚の石碑、弁慶を祀った八王子社跡等もあります。 map


2010年1月号掲載

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