鎌倉潮風だより

 

 

もくじ

その21 稲村ヶ崎からの風景

その20 高徳院の阿弥陀如来像 new!

その19 江の電

その18 寿福寺の参道

その17 甘縄神明神社 奥の院

その16 源平池の蓮の花

その15 裁許橋(西行橋)

その14 逆川

その13 琴弾橋

その12 妙本寺の参道

その11 浜の大鳥居跡

その10 長谷観音からの風景

その9 永福寺跡

その8 白旗神社 藤沢遠足

その7 元鶴岡八幡宮

その6 材木座海岸

その5 報国寺の竹の庭

その4 やどり木

その3 段葛

その2 由比ヶ浜海岸

その1 八幡さまの大銀杏

その18 寿福寺の参道 

寿福寺の参道

 

 暦が十月に変ってずいぶん経つというのに、訪ねた日の寿福寺には蜩(ひぐらし)が鳴いておりました。しかも樹木に覆われたやぐらを撮っていて蚊に食われ、痒いのを我慢しながらの探訪でした。いつまでも寒さが来ない秋、蚊だけでなく蝶も舞い、地震や豪雨が多くてとても心配です。
 さて、今回訪ねた寿福寺は鎌倉五山の第三位に数えられるお寺です。「五山」は格式のある禅寺を保護統制するために定めたもので、京都五山に並びます。寿福寺は、頼朝の没した翌年の1200年、妻・政子が明庵(みょうあん)栄西(えいさい)を招いて開山しました。一帯は元々頼朝の父・義朝の館があった場所で源氏にとても縁の深い土地柄です。境内は非公開ですが、山門から見たお堂は源氏山を背負うようにして建てられ、裏手に笹がさらさら鳴る林や、やぐらがあり、奥には墓所もあるようでした。調べてみると、義朝や政子、高浜虚子の墓の他、鎌倉の風致保存に尽力した作家大佛次郎の墓もあるとのこと。あたりは人通りが少なく、華美な装飾はなく、禅寺らしい雰囲気に包まれています。外門と山門を結ぶ参道がとても静かで、苔むした植え込みと木々の美しさが印象的でした。季節が変ったらまた行ってみたいような気持ちになりました。
(リラ自然音楽研究所から徒歩約23分。鎌倉駅西口から約10分)


<道案内>
六地蔵から続く今小路を、御成小学校、紀ノ国屋スーパーを越えて、ひたすら直進した左側、八坂神社の隣です。道すがらの甘味屋で白玉を食べるのも一興かもしれません。map




2010年11月号掲載

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